製作著作 © 2007 Red Hat, Inc. 及びその他 [1]
次のトピックがリリースノートに含まれます:
インストール関連の注記
技術プレビュー
既知の問題
全般情報
ドライバー更新プログラム
国際化
カーネル情報
Red Hat Enterprise Linux 5 の一部の更新は、このリリースノートに記載がないかも知れません。リリースノートの最新バージョンは以下の URL で見ることができます:
http://www.redhat.com/docs/manuals/enterprise/RHEL-5-manual/index.html
次のセクションでは、Red Hat Enterprise Linux のインストール及び Anaconda インストールプログラムに特有の情報を説明します。
既にインストール済みの Red Hat Enterprise Linux をアップグレードするには、Red Hat Network を使用して変更のあったパッケージを更新する必要があります。
Anaconda (アナコンダ)を使用して Red Hat Enterprise Linux 5 の新規インストールをするか、又は、Red Hat Enterprise Linux 4 の最新の更新バージョンから Red Hat Enterprise Linux 5 へとアップグレードを実行することもできます。
Red Hat Enterprise Linux 5 CD-ROM の内容をコピーしている場合(例えば、ネットワークベースのインストールの準備をしている場合等)、オペレーティングシステム用の CD-ROM のみをコピーすることに注意して下さい。補助ディスク(Supplementary CD-ROM)やレイヤード製品(layered product)の CD-ROM はコピーしないで 下さい。これらの CD-ROM は Anaconda の正常な動作に必要なファイルを上書きしてしまいます。これらの CD-ROM は Red Hat Enterprise Linux をインストールした 後に インストールして下さい
製品特有の互換種へのソフトウェアコンポーネントパッケージの構成は Red Hat Enterprise Linux の 以前のバージョン以降に変更されています。その互換種と ISO イメージの数は二つに減少しました:
Red Hat Enterprise Linux 5 サーバー
Red Hat Enterprise Linux 5 クライアント
ISO には、コアディストリビューションに対して仮想化、クラスタリング、クラスタストレージなどの追加機能を提供する数多くのオプショナルレポジトリ用のソフトウェアパッケージが含まれています。サーバーの互換種、クライアントの互換種、及び利用できるオプションについての詳細は http://www.redhat.com/rhel/ で確認して下さい。
同じツリー、又は同じ ISO イメージ内にオプションコンテンツがあるため、インストール用に提供されているコンポーネンツと購読(サブスクリプション)に含まれるコンポーネンツの不一致を避けることが大切です。そのような不一致は、バグへの直面や脆弱性リスクを増大してしまいます。
提供されているコンポーネンツが購読と同期していることを確認する為に、Red Hat Enterprise Linux 5 は、正しいパッケージセットを提供する為のインストーラ設定に使うインストール番号 の入力を要求します。
インストール番号の入力を無視すると、コアサーバー又は、デスクトップのインストールになります。その場合、追加の機能は後で手動で追加することになります。 インストール番号に関する詳細情報は http://www.redhat.com/apps/support/in.html を参照してください。
インストールプロセス中に使用されるインストール番号は /etc/sysconfig/rhn/install-num に保存されます。Red Hat Network に 登録する場合に、このファイルが rhn_register によって照合され、 システムが講読すべき適切な子チャンネルが自動的に決定されます。
新しいリリースの署名鍵が Red Hat Enterprise Linux 5 パッケージで使用されます。システムを初めて更新する時にこの鍵のインストールを許可するように要求されます。
署名鍵は以下のファイルで配布されています:
/etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-release — には 新しいリリースの署名鍵用の公共鍵が含まれています。
/etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-auxiliary — には、 現在は使用されていない補助リリースの署名鍵用の公共鍵が含まれています。
/etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-redhat-former — には、 以前の Red Hat Enterprise Linux リリースで使用された以前のリリース署名鍵用の公共鍵が含まれています。
Red Hat Enterprise Linux 5 では、Subversion バージョンコントロールシステムが Berkeley DB 4.3 にリンクされています。Red Hat Enterprise Linux 4 からのアップグレードをしていて、 (純粋なファイルシステムベースの"FSFS" バックエンドではなく) Berkeley DB backend "BDB" を使用する Subversion のいずれかのレポジトリが、システム上に作成された場合、特別な注意を払ってそのレポジトリがアップグレード後にアクセス可能であることを確実にする必要があります。以下のプロセスは Red Hat Enterprise Linux 5 にアップグレードする 前に、Red Hat Enterprise Linux 4 システム上で実行しなければなりません:
実行中のプロセスは全て停止して、いかなるプロセスもレポジトリにアクセスできないことを確認します(例えば、httpdやsvnserve;又は、直接アクセスを持つローカルユーザー)。
次のコマンドを使用してレポジトリのバックアップを作成します:
svnadmin dump /path/to/repository | gzip > repository-backup.gz
レポジトリで svnadmin recover コマンドを実行します:
svnadmin recover /path/to/repository
レポジトリ内の使用しないログファイルを全て削除します:
svnadmin list-unused-dblogs /path/to/repository | xargs rm -vf
レポジトリ内の残りの共有メモリファイルを全て削除します:
rm -f /path/to/repository/db/__db.0*
IDE/PATA (Parallel ATA) デバイスが 「100% Native モード」で 設定されている場合、一部の BIOS は Red Hat Enterprise Linux 5 のインストールプロセスが正常に 終了することを阻止するかも知れません。この発生を回避するには、BIOS 内で IDE/PATA モードを「Legacy」に設定します。
IBM System z は伝統的な Unix スタイルの物理的な コンソールを提供しません。そのため、IBM System z 用の Red Hat Enterprise Linux 5 は初期プログラムロード中に firstboot の 機能をサポートしていません。
IBM System z 上の Red Hat Enterprise Linux 5 用に正しい 初期化を設定するには、インストールの後で、次のコマンドを実行します:
/usr/bin/setup — setuptool パッケージで 提供されています。
/usr/bin/rhn_register — rhn-setup パッケージで提供されています
パラメータ ksdevice=bootif を使用して、PXE のある Anaconda を ブートしている場合でも、インストール中にイーサネットインターフェイスを使うように プロンプトが出ます。1つのイーサネットデバイスのみが装着されている場合、代わりに パラメータ ksdevice=link を使用します。別の方法としては、 インターフェイスを手動で指定することです。
技術プレビュー 機能とは、現在 Red Hat Enterprise Linux 5 講読 サービスの基ではサポートされていないもので、その機能が完成していない可能性が あります。全般的に実稼動環境使用には適切ではありません。しかしこれらの機能は お客様の便宜として、及び幅広い機能案内として含まれています。
お客様はこれらの機能が非実稼動環境では役に立つことを発見されるかも知れません。お客様には、技術プレビューに対してそれが完全サポートになる前に自由にフィードバックと機能的提案を提供して頂くことが推奨されます。Errata は重要度の高いセキュリティ問題について提供されることになります。
技術プレビュー機能の開発の途中で、他の機能がテスト用に公開されるようになるかも 知れません。Red Hat の意図は、将来のリリース内で技術プレビュー機能を完全にサポート することです。
Red Hat Enterprise Linux 5 のこのリリースには、ステートレス Linux 用のインフラストラクチャを有効にする機能が含まれています。ステートレス Linux とは システムがいかに実行され、管理されるべきかに関する新しい考え方です。大規模システムの交換を簡潔化することにより、その provisioning (供給) と management (管理) を簡単にするようにデザインされています。これは基本的には、多数のステートレスシステムを介して複製と管理されるように準備されたシステムイメージを確立することにより、達成できるものであり、オペレーティングシステムを読み込み専用で実行します。(詳細は /etc/sysconfig/readonly-root を参照)
現在の開発状態では、ステートレス機能は意図する目標のサブセットです。その意味で、その能力は「技術プレビュー」としてのラベル付き状態です。
以下に Red Hat Enterprise Linux 5 に含まれている初期能力のリストを示します:
NFS 上でステートレスイメージを実行
loopback over NFS を経由してステートレスイメージを実行
iSCSI 上で実行
ステートレスコードのテストに興味のある方は、http://fedoraproject.org/wiki/StatelessLinuxHOWTO にある HOWTO を読んで、その後 stateless-list@redhat.com に参加されるよう推奨します。
GFS2 は GFS ファイルシステムをベースにした発展的な改訂を遂げています。完全に機能するのですが、GFS2 はまだ製造準備が出来ていない状態です。 GFS2 は今後の Red Hat Enterprise Linux 5 の更新で完全なサポート付きのステータスに なるように目標設定されています。また、臨時の変換ユーティリティ gfs2_convert が存在しており、これが旧式の GFS ファイルシステム形式 のメタデータを更新して、GFS2 ファイルシステムに変換するようにします。
FS-Cache は、リモートファイルシステム用のローカル キャッシング機能です。これにより、ユーザーはローカルでマウントされたデスクに NFS データをキャッシュできるようになります。FS-Cache 機能を設定するには、 cachefilesd RPM をインストールして、/usr/share/doc/cachefilesd-<version>/README にある案内を参照して下さい。
<version>を、インストール済みの cachefilesd の該当するバージョンで入れ換えます。
Compiz は OpenGL ベースの合成ウィンドウマネージャです。通常のウィンドウ管理に加えて、compiz は、合成マネージャとしても動作します。この役目では、デスクトップの全体的な再描写を統合して同期化し、 ちらつきの少ないスムーズなデスクトップを提供します。
Compiz は、3D ハードウェアアクセラレーションを使用して、ライブサムネイルウィンドウやウィンドウドロップシャドウやアニメ化したウィンドウ最小化、 及び仮想デスクトップ間の移動などの効果を描写します。
現在の描写アーキテクチャの限界のため、compizは、直接的に描写用 OpenGL アプリケーションや Xv 拡張を使用するアプリケーションでは正しく動作できません。このようなアプリケーションは、無害な誤描写を提示するでしょう。この理由で compiz は現在のところ技術プレビューです。
Red Hat Enterprise Linux 5 では、EXT3 ファイルシステムの容量は 8TB を越え 16TB まで 拡張されました。この能力は技術プレビューとして含まれており、Red Hat Enterprise Linux 5 の将来のリリースで完全サポートを目標としています。
AIGLX は他の面では完全にサポートのある X サーバーの 技術プレビューです。これは標準デスクトップ上の GL 加速効果を有効にする目的を 持っています。このプロジェクトは次のようになります:
軽度に修正された X サーバー
新規のプロトコルサポートを追加する Mesa パッケージの更新
これらのコンポーネントをインストールすることにより、少しの変更で使用中の デスクトップ上の GL 加速効果を持つことができ、さらに X サーバーを交換すること なしに加速効果を有効/無効にする機能も持てます。AIGLX はまた、リモート GLX アプリケーションを有効にして、ハードウェア GLX 加速を活用できるようにします。
frysk プロジェクトの目標は、開発者とシステム管理者が 以下の操作をできるようにする知的な分散型の常時稼動のシステム管理とデバグ用ツールを 作成することです:
動作中のプロセスとスレッドを監視 (イベントの作成と破壊を含む)
locking primitives の使用監視
deadlocks の摘出
データ収集
リストから選択して、又は frysk が、クラッシュや異常動作を しているプロセス上のソースコード(又はその他の)ウィンドウを開けるようにして、任意の プロセスをデバグ
Red Hat Enterprise Linux 5 では、frysk グラフィカルユーザーインターフェイスは 技術プレビューです。但し、frysk のコマンドラインインターフェイスには、完全なサポートがあります。
Systemtap はフリーソフトウェア(GPL) インフラストラクチャを 提供して Linux システム稼動に関する情報収集を簡単にします。これにより、パフォーマンスや 機能問題の診断を手助けします。systemtap の援助を得て、開発者は 今では、他の方法でデータの収集に必要となる退屈で混乱する器機検査、再コンパイル、インストール、再起動の繰り返しなどをする必要がなくなりました。
Dogtail は Python で書かれた GUI テストツールと自動化フレーム ワークで、Python はデスクトップアプリケーションと交信する為に Accessibility 技術を使用します。
Red Hat Enterprise Linux 5 はまた、以下の言語のサポートも技術プレビューとして提供します:
アッサム語
カンナダ語
シンハラ語
テルグ語
これらの言語のインストールとサポートを有効にする方法に関する詳細には、このドキュメントの 国際化セクションをご覧下さい。
Anaconda は今回、dm-multipath デバイスを検出、作成、 及びインストールする能力を持っています。この機能を有効にするには、カーネルブート行に パラメータ mpath を追加します。
パラメータ mpath は、デバイスの major:minor 番号が変更された場合にブートに失敗する原因になる可能性があります。この問題は Red Hat Enterprise Linux5 の将来の更新で対処されることになります。
Anaconda は今回、iSCSI デバイスへインストールする能力を提供します。ブートとインストールは 完全に QLogic qla4xxx ハードウェアイニシエータでサポートされています。 しかし、open-iscsi ソフトウェアイニシエータ用の iSCSI デバイスへの インストール能力は現在、技術プレビューと判定されています。以下の問題が理由です:
テキストモードインストールは完了しません。グラフィカルインストールか、 自動化キックスタートインストールをする必要があります。
メディアベースのインストールは完了しません。ネットワークベースのインストールを 実行する必要があります。
イベントのタイミングによっては、Anaconda は全ての iSCSI ターゲット、又は LUN を 検出できないかも知れません。これが発生すると、インストーラシェルを使用して、iSCSI コマンドを通じてストレージを設定します。
iscsid デーモンは正しく開始しない可能性があります。このようなケースでは、ネットワーク問題、SCSI/iSCSI 時間切れ、ターゲットエラーなどの全ての iSCSI エラー処理を阻止するようになります。iscsid デーモンが実行中であることを確認するには、コマンド iscsiadm -m session -i を 実行して、Internal iscsid Session State: の行が 値(如何なる値でも) をレポートしているかチェックします。
特定の iSCSI ターゲット実装では、システムはシャットダウン時にハングする可能性が あります。
特定の iSCSI ターゲット実装では、システムは再起動時にハングする可能性があります。 これを回避するには、システムをシャットダウンして、新規に起動します。(セッションから直接に 再起動ではなく)。
IBM System p 上の iSCSI デバイスからの起動は、信頼できる 動作をしません。iSCSI デバイス上のインストールは成功したように見えても、結果的に インストールは正しくブートしないでしょう。
インストール後の最初の起動では、以下のような SELinux エラーが出る可能性が あります:
kernel: audit(1169664832.270:4): avc: denied { read } for pid=1964 comm="iscsid"
これを迂回するには、カーネルパラメータ enforcing=0 を持つシステムを ブートすることです。システムが正しくブートすると、コマンド setenforce 1 を 使用して、強制モードを復元します。
これらの制限は将来の Red Hat Enterprise Linux 5 の更新で対処されることになります。
MegaRAID ドライバーを使用するホストバスアダプタは、"I2O"エミュレーションモードではなく、 "Mass Storage" エミュレーションモードで動作するように設定される必要があります。これを 行なうには、以下のステップを実行します:
MegaRAID BIOS 設定ユーティリティ に入ります。
アダプターセッティングメニュー に入ります。
他のアダプターオプション の下で、Emulation を 選択して大量保存(Mass Storage) にセットします。
アダプタが間違えて "I2O" エミュレーションモードに設定された場合、システムは i2o ドライバーをロードしようとします。これは失敗して、正しいドライバーのロードを 阻止してしまいます。
以前の Red Hat Enterprise Linux のリリースでは、一般的に MegaRAID ドライバーより先に I20 ドライバーをロードすることはありません。これに関係なく、Linux で使用する場合は、 ハードウェアは常に "Mass Storage" エミュレーションモードに設定すべきです。
vcpus=2 で設定された完全仮装化ゲストをインストールする時には、完全仮装化ゲストは 起動時に不用に長い時間をかける可能性があります。
これを迂回するには、コマンドxm destroy <guest id> を使用して、起動の遅いゲストを潰します。 それから、後で、xm create <guest id> を使用して同じゲストを開始します。
Red Hat Enterprise Linux 5 には、openmpi-1.1.1-4.el5 (OFED 1.1 ディストリビューション由来) が含まれており、これは最終的に動作を止めてしまうことが 発見されています。これは openmpi スタックが色々な時間の長さで期待どおりに動作した後に発生します。
openmpi の更新バージョンは、http://people.redhat.com/dledford/Infiniband/openmpi で確認して下さい。
Windows Server 2003 を完全仮想化の Red Hat Enterprise Linux 5 システムにゲストとして インストールすると、インストールの初期段階が完了した後で、突然停止してしまいます。 これが発生した場合、グラフィカルコンソールウィンドウは閉じて、ゲストはマシンの 仮想マシンマネージャ から消えます。結果として Broken pipe エラーが表示されます。
この問題は今後の Red Hat Enterprise Linux 5 更新で解決することになります。これを回避するには、 ターミナルで以下のコマンドを使用します:
xm create /etc/xen/<name of guest machine>
その後、仮想マシンを開きます。
CD / DVD から完全仮装化の Windows Server 2003 を作成しようとしている場合、ゲストインストールの 第二段階は再起動では継続されません。
これを回避するには、 /etc/xen/<name of guest machine> の編集で CD / DVD デバイスのエントリに正しい記名をします。
単純ファイルへのインストールが仮装デバイスとして使用される場合、/etc/xen/<name of guest machine> の disk の行は以下のようになります:
disk = [ 'file:/PATH-OF-SIMPLE-FILE,hda,w']
ホスト上に /dev/dvd として位置している DVD-ROM デバイスは hdc と言うエントリを 'phy:/dev/dvd,hdc:cdrom,r' の 様に追記することでインストールの第二段階で利用可能になることができます。そのため、 ディスクの行は以下のようにすべきです:
disk = [ 'file:/opt/win2003-sp1-20061107,hda,w', 'phy:/dev/dvd,hdc:cdrom,r']
使用する正確なデバイスパスはハードウェアにより変化します。
rmmod xennet は domU がクラッシュする 原因になります: これは仮想化機能内の grant table 問題が原因になっています。 現在の仮想化機能に於いて grant table 処理の非同期的リリースが出来ない理由により、ゲスト内で xennet をアンロードするのは安全ではありません。そのような状況では、 grant table はバックエンドとフロントエンドの通信実行に使用されますが、バックエンドが照合を リリースするような保証はなく、回避できないメモリ流出となってしまいます。
この問題は次回の Red Hat Enterprise Linux 5 のマイナーリリースで解決されるものです。現在のところ、ユーザーはゲスト内で xennet モジュールをアンロードしない ことが推奨されます。
ethtool eth0 の実行はイーサネットカード設定に関する 不完全な情報の出力となります。これは、仮想化機能が、物理イーサネットデバイスを peth0 として識別しているネットワーク設定を使用する理由で 仮想化カーネルを実行しているシステムのみで発生します。そのため、物理イーサネット デバイスに関する情報の取り出しの為の正しいコマンドは ethtool peth0 と なります。
仮装化機能のインストールは、 HP システムのモデル番号 xw9300 と xw9400 では time went backwards の警告の原因になる可能性があります。
xw9400 マシンでこの問題を回避するには、BIOS 設定を変更して HPET タイマーを 有効にします。このオプションは xw9300 マシンには使用不可であることに注意して下さい。
HP は、新しい BIOS が入手できるようになれば、xw9300 と xw9400 のユーザーに連絡します。
nVidia CK804 チップセットを持つマシン上の Red Hat Enterprise Linux 5 を使用する時には 以下に似たカーネルメッセージを受ける可能性があります:
kernel: assign_interrupt_mode Found MSI capability kernel: pcie_portdrv_probe->Dev[005d:10de] has invalid IRQ. Check vendor BIOS
これらのメッセージは特定の PCI-E ポートが IRQ を要求していないことを示します。 更に、これらのメッセージは如何なる面でもマシンの操作に影響することはありません。
一部の Cisco Aironet ワイヤレスデバイスは、 NetworkManager が、SSID をブロードキャストしないワイヤレスネット ワークの接続詳細を保存することを阻止します。この問題の原因は、Cisco Aironet ワイヤレスデバイスファームウェアの制限です。
Cisco Aironet MPI-350 ワイヤレスカードを装備している ラップトップでは、ワイヤ付きイーサネットポートを使用してネットワークベースの インストールをする場合、DHCP アドレスの取得時にハングする可能性があります。
これを回避するには、インストール用のローカルメディアを使用します。別の方法として、 インストール前にラップトップ BIOS 内のワイヤレスカードを無効にすることも出来ます。 (インストールの後にワイヤレスカードは再度、有効にできます)
今のところ、system-config-kickstart パッケージの選択と 選択解除をサポートしていません。system-config-kickstart を 使用する場合、パッケージの選択 オプションはそれが無効で あるような表示をします。これは、パッケージの選択 が yum を使用してグループ情報を取得するのにも関わらず、yum を Red Hat Network へ 接続できないことが原因です。
この問題は、Red Hat Enterprise Linux 5 の次回のマイナーリリースまでに解決する為に現在 調査中です。今のところ、キックスタートファイル内でパッケージセクションを手動で 更新する必要があります。system-config-kickstart を使用してキックスタートファイルを開く場合、その中の全てのパッケージ情報は維持され、保存時に書き込まれます。
SATA コントローラを持つシステムはブートプロセスで一時停止するかも知れません。 次のようなメッセージを表示します:
ata2: port is slow to respond, please be patient
その後、次のようなエラーメッセージが表示されます:
ata2: reset failed, giving up
2回目のエラーメッセージの後、システムは通常の起動プロセスを継続します。 遅延以外はシステムにインパクトはありません。SATA ドライブが物理的に存在する限り、 それは正しく検出されます。
メモリーを node 0 に設定していない 4-socket AMD Sun Blade X8400 Server Module システムはブート時にパニックを起こします。システムは カーネルパニックを防止する為にメモリーを node 0 に設定する必要が あります。
Anaconda 経由で LVM ミラーデバイスにインストールするのは、現在サポートが ありません。この機能は将来の Red Hat Enterprise Linux 5 の更新で追加されます。
Red Hat Enterprise Linux ISO イメージを含む NFS サーバー上のディレクトリから Red Hat Enterprise Linux 5 を インストールする場合、Anaconda は以下のエラーメッセージを表示する可能性があります:
Unable to read package metadata. This may be due to a missing repodata directory. Please ensure that your install tree has been correctly generated. Cannot open/read repomd.xml file for repository:
ISO イメージを保持しているディレクトリが、部分的に開かれたインストールツリー (例えば、最初の ISO からの/images ディレクトリ)を含んでいる場合、 この問題が発生します。そのようなディレクトリの存在は、上述のエラーとなります。
このエラーを回避するには、インストール ISO イメージを含んでいるディレクトリ以外の ディレクトリに対してのみに ツリーを開くことです。
/var/log/boot.log へのブートタイムロギングは、本リリースの Red Hat Enterprise Linux 5 では利用できません。同等の機能が将来の Red Hat Enterprise Linux 5 の更新で 追加されます。
kexec と kdump のどちらも accraid コントローラに接続されたディスクへダンプ出来ません。
この問題を迂回するには、ネットワークダンプ用に scp を 使用します。別の方法として、別のコントローラ経由でディスクにダンプすることも できます。
bttv カーネルモジュールで tvtime と xawtv を実行すると、システムがフリーズする原因となります。 この問題は今後の Red Hat Enterprise Linux 5 のマイナーリリースで対処されます。
これを迂回するには、カーネルブート行に パラメータ mem=3000m を 追加します。
このリリースの補助 CD には Mozilla plugins flash-plugin と acroread-plugin が含まれています。これらの両方のプラグインは 32-bit であるため、64-bit の Firefox ブラウザと一緒に インストールしないよう推奨されます。
分割したインストールメディア、特に複数の CD-ROM、を使用した完全仮想化のゲストの インストールは、インストール CD を入れ換える時に失敗する可能性があります。ゲスト OS インストールプロセス中に、ユーザーはインストール CD のマウントやイジェクトが 出来ないことがあります。これがインストールの完了を阻止します。
この為、ゲスト OS インストールプロセスで、QEMU モニターコンソールを使用して CD-ROM イメージを切り替えることが推奨されます。この手順は以下のように なります:
ゲスト OS へグラフィカル VNC コンソールを開きます。
ゲスト OS 内で CD-ROM デバイスをアンマウントします。
Ctrl-Alt-2 を押して、 QEMU モニターコンソールへ切り替えます。
コマンド eject hdc を実行します。
コマンド change hdc <ホストシステム内の CD-ROM へのパス> を実行します。
Ctrl-Alt-1 を押して ゲスト OS コンソールへ戻ります。
ゲスト OS 内で CD-ROM デバイスをマウントします。
通常の VNC クライアントを使用している時、ホスト X サーバーは、Ctrl- Alt-2 と Ctrl-Alt- 1 コマンドの解釈問題に遭遇するかも知れません。 virt-manager 内でこれを迂回するには、sticky keys を使用します。Ctrl を三回押すと次の非機能キーが押されるまで "sticky" (癒着状態) になります。このため、Ctrl-Alt- 1 を送るには、Ctrl を2回押してから、 Ctrl-Alt-1 を押します。
NVIDIA グラフィクスカードを使用する一部のマシンは、 グラフィカルインストーラを使用する時、又はグラフィカルログイン中に、グラフィクスや フォントの異常表示をする可能性があります。これを迂回するには、仮想コンソールに切り替えて、 その後、オリジナルの X ホストに戻ります。
Red Hat Enterprise Linux 5 の ドライバー更新モデル は、 bootpath-modifying ドライバーを含んだ kmod パッケージが インストールされる度に修正された initrd イメージを作成します。 時間が経過すると、数多くのバックアップ initrd イメージが すぐに /boot パーティションを満杯にする可能性があります。 これはシステムが多くのドライバー更新を受ける場合に特に顕著です。
この為、定期的にドライバーの更新を行なう場合には、/boot パーティション上の空き領域を監視することが推奨されます。/boot の 空き領域を増加するには、古い initrd イメージを削除することで 達成できます。これらのファイルは .img0、.img1、 .img2 などで終了するファイル名を持ちます。
Red Hat Enterprise Linux の仮装化カーネルは 64GB 以上のメモリーでは正しく動作しない可能性があります。 64GB 以上の物理メモリーを持つマシン上で、仮装化カーネルをブートするには、カーネル コマンドラインに、dom0_mem=4G mem=64G を追加する必要があるでしょう。 例えば:
title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-4.el5xen) root (hd0,0) kernel /xen.gz-2.6.18-4.el5 dom0_mem=4G mem=64G module /vmlinuz-2.6.18-4.el5xen ro root=LABEL=/ module /initrd-2.6.18-4.el5xen.img
脱着可能メディア上の Autorun は現在、無効になっています。このパッケージを Red Hat Enterprise Linux の補助 CD からインストールするには、以下のコマンドを使用して、手動で CD インストーラを起動します:
system-cdinstall-helper /media/マウントしたドライブまでのパス
Red Hat Enterprise Linux 4 から Red Hat Enterprise Linux 5 にアップグレードする場合、デプロイメントガイドは 自動的にはインストールされません。アップグレードを完了した後で、pirut を 使用して手動でこれをインストールする必要があります。
autofs バグが、複数マウントの正しい動作を妨害します。
時間切れの間には、他のコンポーネントが従事中にチェックすべき最後の multi-mount コンポーネントが、それと関連付けたマウントを持たない場合、autofs は間違えて multi-mount を時間切れできると決定します。これが multi-mount の部分的時間切れの原因となり、 multi-mount がそれ以降のマウント要求に対応しなくなり、実行が終了します。
この問題を永久に解決するには、コマンド yum update autofs を使用して autofs を更新します。
X が稼働中で、vesa 以外のドライバーを使用している場合、 システムは kexec/kdump カーネルに正しく 再起動しないかも知れません。この問題は ATI Rage XL グラフィクス チップセットでのみ存在します。
ATI Rage XL を持つシステムで X が稼動している場合、それが kexec/kdump カーネルに正しく再起動するために 確実に vesa ドライバーを使用して下さい。
読み込み/書き込みとしてマウントされた NFS 共有上の boot.iso を使用した完全な仮想化ゲストに作成は正しく完了しません。この問題を迂回するには、NFS 共有を読み込み専用でマウントします。
NFS 共有を読み込み専用でマウント出来ない場合は、boot.iso をローカルの /var/lib/xen/images/ ディレクトリにコピーします。
このセクションでは、本リリースノートの他のセクションに特定しない全般事項について説明します。
Red Hat Enterprise Linux のこのリリースには、かなり総括的なデプロイメントガイドが含まれています。 これにアクセスするには、(パネル上で)
=> => Red Hat Enterprise Linux と選択していきます。Red Hat の方針は、全てのサポートのある言語の為に完全に翻訳化したバージョンのデプロイメントガイドを提供することです。この翻訳バージョンのデプロイメントガイドをインストールしている場合、新バージョンが Red Hat Network を通して入手できるようになった時には更新されることを推奨します。
Red Hat Enterprise Linux 5 には、仮想化環境を管理するために必要なソフトウェアインフラストラクチャと共に i686 と x86-64 用の Xen ベースの仮想化機能が含まれています。
Red Hat Enterprise Linux 5 での仮想化の実装は hypervisor を基にしており、paravirtualization を通じて極めて低いオーバーヘッドの仮想化を実現します。Intel Virtualization Technology、又は AMD AMD-V 対応のプロセッサを使用した、 Red Hat Enterprise Linux 5 内の仮想化により、オペレーティングシステムは未修正のまま完全な 仮想モードで実行することができます。
Red Hat Enterprise Linux 5 の仮想化は以下のような特長も持ちます:
Libvirt: 仮想マシン用の一定したポータブル API を提供するライブラリです。
仮想マシンマネージャ: 仮想マシンの監視と管理用のグラフィカル ユーティリティ。
仮想マシンをキックスタートする能力を含む、インストーラ内にある仮想マシン サポート。
Red Hat Network も仮想マシンをサポートします。
現在、仮想化の特性には以下のような制限があります:
仮想化が有効になっている時、RAM へのサスペンドやディスクへのサスペンドには サポートがありません。そして、CPU 周波数スケーリングは実行できません。
ハードウェア仮想化のゲストは、4GB 以上の仮想メモリを持つことができません。
完全仮想化のゲストは、保存、修復、移行などが出来ません。
xm create コマンドは、仮装マシンマネージャには、グラフィカルな 同等物を持っていません。
仮装化は bridged networking コンポーネントのみをサポートします。ゲストで使用される全ての該当ツールはこれをデフォルトとして選択します。
仮想化用のデフォルト Red Hat SELinux ポリシーは、設定ファイルが /etc/xen に書き込まれること、ログファイルが /var/log/xen/ に書き込まれること、ディスクファイル(コアダンプを含む)が /var/lib/xen に書き込まれることだけを許可します。これらのデフォルトは、semanage ツールを使用して変更することができます。
このリリースの仮装化に含まれている hypervisor は NUMA 認識ではありません。 その為、NUMA マシン上でのそのパフォーマンスは多分、最適ではないでしょう。これは、Red Hat Enterprise Linux 5 の 将来の更新で対処されます。
これを回避するには、NUMA マシンの BIOS で memory node interleaving を 有効にします。これにより、より安定したパフォーマンスを確立することができます。
Paravirtualize 化されたドメインは現在、en-US 以外のkeymaps はサポートしません。そのため、他のキーボードでは特定のキー入力が出来ない可能性があります。これは、Red Hat Enterprise Linux 5 の将来のリリースで対処されることになります。
仮想化カーネルは kdump 機能を使用できません。
qcow と vmdk イメージはサポート されていません。ゲストを手動で設定している場合、物理、又は論理デバイスでバックアップ されたイメージは phy: タイプを使用する必要があります。ファイル でバックアップしたイメージでは、paravirtualize 化ゲスト用にはイメージタイプを tap:aio: にセットし、完全仮想化ゲスト用には、file: を セットします。
Paravirtualize 化されたドメインは関連したマウスの動作のみを自動検出します。そしてポインタ動作は 不安定です。これは Red Hat Enterprise Linux 5 の将来のリリースで対処されることになります。
paravirtualize 化のゲスト用の作業コンソールを持つには、カーネルコマンドラインで、 console=xvc0 と指定する必要があります。
ゲストオペレーティングシステムが sparse ファイルを使用するように設定されている場合、 dom0 はディスク容量を越えてしまう可能性があります。それが 発生した場合、ゲストディスクの書き込み完了を妨害するようになり、ゲストでデータロスに なり得ます。更には、sparse ファイルを使用するゲストは、I/O を安全に同期化しません。
そのため、代わりに 非 sparse ファイルの使用が推奨されます。ゲストが 非 sparse ファイルを 使用するように設定するには、virt-install の実行中に、--nonsparse オプションを使用します。
Red Hat Enterprise Linux 5 には、今回 Apache HTTP サーバーのバージョン 2.2 が含まれて います。このリリースは、以下を含む多くの改良を 2.0 シリーズに追加しています:
キャッシュモジュールの改善(mod_cache、mod_disk_cache、 mod_mem_cache)
以前のバージョンで提供されていた認証モジュールを入れ換える認証と認可サポートの 新しい構成
proxy ロードバランシング用のサポート(mod_proxy_balancer)
32-bit プラットフォーム上の大量ファイル(2GB 以上)のサポート
デフォルトの httpd 設定に以下のような変更がなされました:
mod_cern_meta と mod_asis モジュールは今では、デフォルトでロードされません。
mod_ext_filter モジュールが現在デフォルトでロードされます。
以前のリリースの Red Hat Enterprise Linux からアップグレードをしている場合、httpd の 設定を httpd 2.2 用に更新する必要があります。詳細情報は http://httpd.apache.org/docs/2.2/upgrading.html を参照して下さい。
httpd 2.0 用にコンパイルされたサードパーティモジュールはいずれも、httpd 2.2 用に再ビルドする必要があることに注意して下さい。
PHP のバージョン 5.1 が今回、Red Hat Enterprise Linux 5 に収納されており、これには、 注目すべきパフォーマンス向上と共に数多くの言語への変更が含まれています。新しい バージョンの使用には、そのスクリプトにいくらかの編集が必要かも知れません。PHP 4.3 から PHP 5.1 への移行に関する詳細情報は以下のリンクを参照して下さい:
http://www.php.net/manual/en/migration5.php
/usr/bin/php 実行ファイルは、今回、 CGI SAPI ではなく CLI command-line SAPI を使用してビルドされています。CGI SAPI には、 /usr/bin/php-cgi を使用して下さい。php-cgi 実行ファイルは FastCGI サポートも含んでいます。
以下の拡張モジュールが追加されています:
mysqli 拡張、特に MySQL 4.1 用に設計された新しいインターフェイス (php-mysql パッケージ内に含まれる)
date, hash, Reflection, SPL 及び SimpleXML (php パッケージと共に組込み)
pdo と pdo_psqlite (php-pdo パッケージ内)
pdo_mysql (php-mysql パッケージ内)
pdo_pgsql (php-pgsql パッケージ内)
pdo_odbc (php-odbc パッケージ内)
soap (php-soap パッケージ内)
xmlreader と xmlwriter (php-xml パッケージ内)
dom (php-xml パッケージ内の domxml 拡張に対する代替)
以下の拡張モジュールはもう含まれていません:
dbx
dio
yp
overload
domxml
PEAR フレームワークは今回、php-pear パッケージに組みこまれています。 Red Hat Enterprise Linux 5 では、以下の PEAR コンポーネントのみが含まれています:
Archive_Tar
Console_Getopt
XML_RPC
Red Hat Enterprise Linux 5 は今回、暗号化したスワップパーティションと非 root ファイル システム用の基本サポートを提供します。これらの機能を使用するには、適切なエントリを /etc/crypttab に追加して、/etc/fstab 内で作成されたデバイスを照合します。
以下にサンプルの /etc/crypttab エントリを示します:
my_swap /dev/hdb1 /dev/urandom swap,cipher=aes-cbc-essiv:sha256
これが暗号化したブロックデバイス /dev/mapper/my_swap を 作成し、これは、/etc/fstab 内で照合することができます。
以下に、ファイルシステムボリューム用の /etc/crypttab エントリの サンプルを示します:
my_volume /dev/hda5 /etc/volume_key cipher=aes-cbc-essiv:sha256
/etc/volume_key ファイルには、平文の暗号化鍵が含まれています。 また、 none を鍵ファイル名として指定することもできます。これは、 システムが起動時に暗号化鍵を要求するようにします。
ファイルシステムボリュームの設定には、LUKS (Linux Unified Key Setup) の使用が推奨されます。 これを実行するには、以下のステップに従います:
cryptsetup luksFormat を使用して、暗号化したボリュームを作成
/etc/crypttab に必要なエントリを追加
cryptsetup luksOpen (又は再起動)を使用して、手動で ボリュームをセットアップ。
暗号化したボリュームにファイルシステムを作成
/etc/fstab に必要なエントリを追加
mount コマンドと umount コマンドは 現在は直接 NFS をサポートしません: 組込み型の NFS クライアントがもう存在しません。 /sbin/mount.nfs と /sbin/umount.nfs の ヘルパーを提供する独立した nfs-utils パッケージのインストールが これに必要になります。
ローカルサブネット上での CUPS プリンタ閲覧は、グラフィカルツールである system-config-printer を使用して設定ができます。 また、CUPS web インターフェイス http://localhost:631/ を 使用してでも実行できます。
サブネット間でプリンタ閲覧用に方向指定のブロードキャストを使用するには、 クライアントで /etc/cups/cupsd.conf を開き、 BrowseAllow @LOCAL の部分を BrowseAllow ALL に変更します。
R500 チップセットを基にした ATI グラフィックスは vesa ドライバー用のみに サポートされており、外部モニター上の Red Hat Enterprise Linux 5 、LCD プロジェクタ、加速 3D サポート等 ではサポートされていません。
yum(Yellowdog Updater Modified) を優遇することで、 up2date は廃止になります。そのため、使用中のシステムが持つ up2date 依存のスクリプトを全て適切に改訂することが推奨されます。 yum に関する詳細情報は、コマンド man yum を 使用してその man ページを参照して下さい。また、インストールした /usr/share/doc/yum-<version> と /usr/share/doc/yum-metadata-parser-<version> のディレクトリ内でインストールされたドキュメントを参照して下さい。 (<version>には yum と yum-metadata-parser の 該当するバージョンを入れる)
Red Hat ディレクトリサーバーは LDAP ベースのサーバーであり、エンタープライズと ネットワークのデータを OS 非依存のネットワークレジストリへ集約統合します。 これは、Red Hat Enterprise Linux 5 の後で、廃止になる OpenLDAP サーバー コンポーネントに入れ換わる物です。Red Hat ディレクトリサーバーに関する詳細情報には、 http://www.redhat.com/software/rha/directory/ を参照 して下さい。
i810 ドライバーは i810 から i965 までの全ての統合型 Intel グラフィックチップスをサポートします。しかし、i830 (とそれ以降)チップセットの サポートには限界があります。i810 ドライバーは、ビデオ BIOS 内にリストしてある モードのみをセットできます。使用のマシンに i830 やそれ以降のチップセットがインストール してある場合には、次のコマンドを実行して、利用できるモードを判定して下さい:
grep Mode: /var/log/Xorg.0.log
アスタリスク(*)でマークされたモードが選択できます。
多くのラップトップビデオ BIOS は、ネイティブなパネルサイズに合致するモードを供給しません。そのため、選択したモードが引きのばした画面、彎曲した 画面、又は黒縁の画面などで表示されます。この理由で選択したモードが正しい表示をしない場合、ネイティブパネルサイズが正しく表示できるようにハードウェア製造元から BIOS の更新を入手する必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 5 には、スマートカード のサポートが 含まれており、これは鍵ペアと関連公共鍵の証明証の安全な保管を提供するものです。 これらの鍵は、スマートカード上で鍵、又は証明証が要求された場合に、入力する 必要のある PIN を通じて保護されます。
Red Hat Enterprise Linux 5 の環境でスマートカードを配備すると、ユーザーは、Kerberos や S/MIME などの機能を活用して認証に関連したセキュリティを増強できます。 Red Hat Enterprise Linux 5 は以下に対応しています:
Axalto Cyberflex 32K e-Gate
DoD CAC カード
スマートカード認証を設定するには、使用中のネットワークが Red Hat ディレクトリサーバーと Red Hat Certificate システムに継れる必要があります。スマートカードに関する詳細情報は Red Hat Enterprise Linux デプロイメントガイドの Single Sign-On の章を参照して下さい。
Red Hat Enterprise Linux 5 の本リリースには、ipw3945( Intel PRO/Wireless 3945ABG ネットワーク接続) アダプタ用のサポートが 含まれます。Red Hat Enterprise Linux 5 の補助ディスクには、このアダプタのサポートに必要な ドライバー、レギュラーなデーモン、ファームウェアが収納されています。
ipw3945 ワイヤレスアダプタ用のサポートを有効にするには、Red Hat Enterprise Linux 5 の補助ディスク内で "3945" のファイル名を持つパッケージを捜して それらをインストールします。
rawio は廃止となったインターフェイスです。しかし、 Red Hat Enterprise Linux 5 には、まだそのサポートが含まれています。rawio を使用してデバイスアクセスを実行するアプリケーションがある場合、そのアプリケーションを 修正して、O_DIRECT フラグでブロックデバイスを開けることが推奨されます。 rawio のインターフェイスは、Red Hat Enterprise Linux 5 の寿命期間は 維持されますが、将来の削除侯補になっています。
現在、ファイルシステム上の AIO (Asynchronous I/O) は O_DIRECT、又は非バッファモードでのみサポートされています。更に、非同期の poll インターフェイスはもう存在しません。そしてパイプ上の AIO にはサポートが無くなりました。
ctmpc は廃止になったドライバーです。しかし、Red Hat Enterprise Linux 5 の 寿命期間はまだ含まれています。これは将来のリリースで削除侯補になっていることに注意して 下さい。
Red Hat Enterprise Linux 5 は今回、ポリシーモジュール と semanage をサポートしています。ポリシーモジュールは semodule と checkmodule ツールの使用を 通じて、ポリシーのカスタム化とサードパーティポリシーの作成、及びディストリビューションを 簡潔化します。
semanage ツールは SELinux 設定を修正するポリシー管理ツールです。 これはまた、ユーザーがファイルコンテキスト、ネットワークコンポーネントラベリング、 Linux-to-SELinux 用のユーザーマッピング等の設定をできるようにします。
raw デバイスインターフェイスは、Red Hat Enterprise Linux 5 では 廃止になりました。raw デバイスマッピングは、現在は udev 規則を通じて設定されます。
raw デバイスマッピングを設定するには、適切なエントリを 以下の形式で /etc/udev/rules.d/60-raw.rules に 追加します:
デバイス名用:
ACTION=="add", KERNEL="<device name>", RUN+="raw /dev/raw/rawX %N"
メジャー/マイナー番号用:
ACTION=="add", ENV{MAJOR}="A", ENV{MINOR}="B", RUN+="raw /dev/raw/rawX %M %m"
<device name> はバインドすべきデバイス名で 入れ換えます (例えば、/dev/sda1)。"A" と "B" はバインドするデバイスのメジャー/マイナー番号です。X はシステムに使用させる raw デバイスの番号です。
大容量の既存の /etc/sysconfig/rawdevices ファイルが ある場合、次のスクリプトで変換します:
#!/bin/sh grep -v "^ *#" /etc/sysconfig/rawdevices | grep -v "^$" | while read dev major minor ; do if [ -z "$minor" ]; then echo "ACTION==\"add\", KERNEL==\"${major##/dev/}\", RUN+=\"/usr/bin/raw $dev %N\"" else echo "ACTION==\"add\", ENV{MAJOR}==\"$major\", ENV{MINOR}==\"$minor\", RUN+=\"/usr/bin/raw $dev %M %m\"" fi done
Red Hat Enterprise Linux 5 は iSCSI HBA (Host Bus Adapters) の QLogic ファミリをサポートしています。今のところ、これらの ボードへの iSCSI インターフェイスのみがサポートされています。(qla4xxx ドライバー使用)
更に、Red Hat は現在、イーサネット NIC としてはこれらのボードをサポートしていません。 これらの機能が qla3xxx ドライバーを必要とすることが理由です。 この問題は、今後の Red Hat Enterprise Linux 5 のマイナーリリースで対処されることになります。
31-bit アプリケーション用の IBM System z 指示セットを最適に活用するためには、gcc のオプション、-march=z900 を使用することが推奨されます。64-bit 用アプリケーションには、gcc がデフォルトで、 IBM System z 指示セットを活用します。
Linux 用 iSeries ODBC Driver は Linux 用 iSeries Access によって入れ換えられており、これは 以下のリンクでダウンロードできます:
http://www.ibm.com/eserver/iseries/access/linux/
Linux 用の iSeries Access は、Linux ベースの iSeries アクセスを提供して、ユーザーが以下を実行できるようにします:
ODBC ドライバーを使用して iSeries 用に DB2 UDB (Universal Database) の アクセス
Linux クライアントから iSeries サーバーへ 5250 セッションを確立
EDRS (Extended Dynamic Remote SQL) ドライバー経由での DB2 UDB へのアクセス
32-bit (i386 と PowerPC) 及び 64-bit (x86-64 と PowerPC) プラットフォームのサポート
Red Hat Enterprise Linux の IBM Power4 iSeries へのサポートは終了しました。
このセクションには Red Hat Enterprise Linux 5 でのドライバー更新プログラムの実装に関する情報が 含まれています。
Red Hat Enterprise Linux 5 では、現在のカーネル ABI バージョンに依存し、特定の カーネルリリース番号に依存しないカーネルモジュールパッケージ更新をビルドする ことができます。これにより、シングルリリースではなく、幅広い Red Hat Enterprise Linux 5 カーネル群に対して使用可能なカーネルモジュールのビルドができるようになります。 このパッケージングプロセスと幾つかの例が、このプロジェクトウェブサイト: http://www.kerneldrivers.org/ で閲覧できます。
以下の問題が認識されていることに注意して下さい:
kmod パッケージとして配布されている Bootpath ドライバーは 正式にはサポートされていません。
既存の in-kernel ドライバーの入れ換えは現在、サポートがありません。
これらの問題は将来の Red Hat Enterprise Linux 5 の更新で対応することになります。
Red Hat Enterprise Linux 5 でのモジュールロードの動作は、以前の Red Hat Enterprise Linux のリリースから 変更されています。Red Hat Enterprise Linux 5 カーネルパッケージで配布されているモジュールは Red Hat Enterprise Linux 4 の場合と同じく、署名されています。しかし、Red Hat Enterprise Linux 5 カーネルでは、 他のカーネルビルドからの署名モジュールのロードが出来なくなっています。
これは、初期 Red Hat Enterprise Linux 5 ディストリビューションで配布されているモジュールは将来の更新カーネルではロードできないと言う意味です。それは、ユーザーがシステム上でサポートのないモジュールをロードすることを防止します。Red Hat では、署名があってディストリビューション内に含まれているモジュールのみをサポートしています。
旧式のモジュールをロードしたい場合は、署名無し再構築を試すことができます。別の方法としては、 次のコマンドを使用して、バイナリファイルから署名を削除することもできます:
objcopy -R .module_sig <module name>-mod.ko <module name>-nosig.ko
署名のないモジュールのロードを試す前に、指定の Red Hat グローバルサポートの 担当者に連絡することが推奨されます。
このセクションには Red Hat Enterprise Linux 5 での言語サポートに関する情報が含まれています。
SCIM (Smart Common Input Method) が、アジア言語と他の言語用の新しい入力メソッドとして IIIMF の入れ換えとなります。SCIM 用のデフォルト GTK インプットメソッドモジュールは scim-bridge によって提供されています。Qt 内では、これは scim-qtimm で提供されています。
以下に各種言語用のデフォルトトリガホットキーを示します:
全ての言語: Ctrl-Space
日本語: 全角-半角 又は Alt-`
韓国語: Shift-Space
SCIM がインストールされている場合、全てのユーザーにデフォルトで実行されます。
SCIM エンジンパッケージのインストール、又は削除の後では、その変更が SCIM 言語メニューで反映されるように新しいデスクトップセッションを開くことが 推奨されます。
一部のアジア言語で追加の言語サポートを有効にするには、必要な言語サポートパッケージをインストールする必要があります。以下にそれらの言語と、それに相当する言語サポートパッケージをインストールする為に (root で) 実行するコマンドの リストを示します:
アッサム語 — yum install fonts-bengali m17n-db-assamese scim-m17n
ベンガル語 — yum install fonts-bengali m17n-db-bengali scim-m17n
中国語 — yum install fonts-chinese scim-chewing scim-pinyin scim-tables-chinese
クジャラート語 — yum install fonts-gujarati m17n-db-gujarati scim-m17n
ヒンズー語 — yum install fonts-hindi m17n-db-hindi scim-m17n
日本語 — yum install fonts-japanese scim-anthy
カンナダ語 — yum install fonts-kannada m17n-db-kannada scim-m17n
韓国語 — yum install fonts-korean scim-hangul
マラヤラム語 — yum install fonts-malayalam m17n-db-malayalam scim-m17n
マラッタ語 — yum install fonts-hindi m17n-db-marathi scim-m17n
オリヤ語 — yum install fonts-oriya m17n-db-oriya scim-m17n
パンジャブ語 — yum install fonts-punjabi m17n-db-punjabi scim-m17n
シンハラ語 — yum install fonts-sinhala m17n-db-sinhala scim-m17n
タミル語 — yum install fonts-tamil m17n-db-tamil scim-m17n
テルグ語 — yum install fonts-telugu m17n-db-telugu scim-m17n
追加の言語サポートを有効にする時には、scim-bridge-gtk と scim-qtimm のインストールも推奨されます。 scim-bridge-gtk パッケージは、古いバージョンの libstdc++ にリンクされているサードパーティアプリケーションでの バイナリ競合の可能性を防止します。
追加の言語サポートパッケージは、OpenOffice( openoffice.org-langpack-<language code>_ <locale>) 及び (kde-i18n-<language>) にも利用できます。これらのパッケージも yum を通じてインストールできます。
im-chooser と呼ばれる新しいユーザー設定ツールが追加されて おり、これはユーザーがデスクトップ上の入力メソッドの使用を簡単に有効/無効にできる ようにします。その為、SCIM がインストールされていて、デスクトップ上でそれを使用 したくない場合は、im-chooser を使用してそれを無効にできます。
X の開始時に、xinput.sh は ~/.xinput.d/ や /etc/xinit/xinput.d/ の下で設定ファイルを捜索する代わりに 今回、~/.xinputrc 又は /etc/X11/xinit/xinputrc からソースを取得します。
Red Hat Enterprise Linux 5 の Firefox には Pango が組みこまれており、インド系言語や 日中韓のスクリプトなど、特定のスクリプト用により良いサポートを提供します。
Pango の使用を無効にするには、Firefox を起動する前に使用環境内で MOZ_DISABLE_PANGO=1 とセットします。
太字を持たないフォント用の太字合成が今回サポートされています。
中国語用の新しいフォントが追加されました:AR PL ShanHeiSun Uni (uming.ttf) と AR PL ZenKai Uni (ukai.ttf) です。 デフォルトのフォントは AR PL ShanHeiSun Uni でこれには、埋め込み型のビットマップが 含まれています。オンライン glyphs を好む場合は、使用中の ~/.font.conf ファイルへ以下のセクションを追加します:
<fontconfig> <match target="font"> <test name="family" compare="eq"> <string >AR PL ShanHeiSun Uni</string> </test> <edit name="embeddedbitmap" mode="assign"> <bool >false</bool> </edit> </match> </fontconfig >
Gtk2 コンテキストメニューの IM サブメニューは、今はデフォルトで表示されません。 コマンドラインで以下のコマンドを入力すると有効にできます:
gconftool-2 --type bool --set '/desktop/gnome/interface/show_input_method_menu' true
CJK (中国語、日本語、韓国語) のレンダリングサポートは、Anaconda テキストインストール から削除されました。GUI インストール、VNC、キックスタートメソッドがより好まれる為、 テキストインストールメソッドは、ある期間を経て廃止になります。
以下のパッケージは廃止となり、 Red Hat Enterprise Linux では削除予定です:
gtk+
gdk-pixbuf
glib
国際化とフォント処理に関して特に優れた機能を持つ gtk2 を優先するため、 以上のパッケージが廃止になります。
コンソール上で、中国語、日本語、又は韓国語のテキストを表示する必要がある場合は、 フレームバッファをセットする必要があります。その後、bogl-bterm をインストールして、そのフレームバッファ上で bterm を 実行します。
このセクションでは、(Red Hat Enterprise Linux 4 がベースにしている) 2.6.9 と(Red Hat Enterprise Linux 5 が 継承する) 2.6.18 との間の 2006年 7月 12日に於ける相異を説明しています。2.6.18 か 2.6.19 で後で出現するようなアップストリーム(上流)で現在作業中の機能(例えば、仮想化) は ここでは強調していません。言い換えると、このリストは単に、すでにアップストリームの Linus ツリーに含まれている物だけを示し、現在開発中の物は示していません。その結果、 このリストは新しい Red Hat Enterprise Linux 5 機能の最終的、又は完全なリストではありません。 但し、これから期待できる物の概要は示しています。また、このセクションはアップストリーム での変更の強調部分を掻い摘んでいるだけであるため、総括的ではないことに注意して下さい。 ここでは、幾つかの低レベルハードウェアサポート強化とデバイスドライバー情報は言及して いません。
以下により詳細な説明の資料ソースを示します:
http://kernelnewbies.org/LinuxChanges
Big Kernel Lock preemption (2.6.10)
Voluntary preemption patches (2.6.13) (Red Hat Enterprise Linux 4 内のサブセット)
futexes 用の軽量 ユーザースペース PI (priority inheritance) サポート、リアルタイム アプリケーションに便利 (2.6.18)
新しい 'mutex' locking primitive (2.6.16)
High resolution timers (2.6.16)
kernel/timer.c, 内に実装されている低解像度のタイムアウト API に比較すると、 hrtimers はシステムの設定と能力に応じて肌理の細かい解像度と精度を提供します。 これらのタイマーは現在、itimers、POSIX timers、nanosleep、precise in-kernel timing で 使用されています。
Modular, on-the-fly switchable I/O schedulers (2.6.10)
これは、Red Hat Enterprise Linux 4 のブートオプションでのみ調節可能です。(また、キュー別でなく、 システム全体)
4 レベルページテーブルへの変換 (2.6.11)
x86-64 が メモリを 512G から 128TB まで拡張できるようにします
New Pipe implementation (2.6.11)
パイブバンド幅での 30-90% パフォーマンス向上
サーキュラーバッファで blocking writer よりもバッファを多くできます。
"Big Kernel Semaphore": Big Kernel Lock を semaphore 転換します
長期のロックホールド時間を分割することと、随意プリエンプションの追加で遅延を 低減します
X86 "SMP 互換物"
使用できるプラットフォームに応じてランタイム時のシングルカーネルイメージを最適化します。
libhugetlbfs
アプリケーションが、ソースコード修正の必要無しに Linux 内で huge page サポートを使用 できるようにします。
カーネルヘッダーパッケージ
glibc-kernheaders パッケージを入れ換えます。
2.6.18 カーネルの新しい headers_install 機能でより良い 安定性を提供します。
注目すべきカーネルヘッダー関連の変更:
<linux/compiler.h> ヘッダーファイルの削除 もう 役目は終了:
_syscallX() マクロの削除: ユーザースペースは、その代わりに C ライブラリの syscall() を使用すべきです。
<asm/atomic.h> と <asm/bitops.h> ヘッダーファイルの削除: C コンパイラはユーザースペース プログラムに、より適切な自身の基本的組みこみ機能を提供します。
#ifdef __KERNEL__ で以前に保護されていたコンテンツは 現在、unifdef ツールで完全に除去されました: ユーザースペースに 可視であるはずでない部分を表示する為の __KERNEL__ の定義は もう効力がありません。
一部のアーキテクチャから PAGE_SIZE マクロを削除。ページサイズ 変化の為: ユーザースペースは sysconf (_SC_PAGE_SIZE) 又は getpagesize() を使用すべきです。
ユーザースペースにより良い適合性を提供するために、幾つかのヘッダーファイルと ヘッダーコンテンツを削除しています。
kexec と kdump (2.6.13)
diskdump と netdump は、 kexec と kdump により入れ換え られており、これらはより速い起動と診断目的の為の信頼できるカーネル vmcores の 作成を確実にします。詳細情報と設定法は /usr/share/doc/kexec-tools-<version>/kexec-kdump-howto.txt を参照して下さい。 (<version> はインストールしてある kexec-tools パッケージの該当するバージョンで入れ換えます)
現在、仮想化カーネルは kdump 機能を使用できないことに注意して下さい。
inotify (2.6.13)
この為のユーザーインターフェイスは以下の syscall を通じてなされます: sys_inotify_init, sys_inotify_add_watch, sys_inotify_rm_watch。
Process Events Connector (2.6.15)
fork、exec、 id 変更を報告して、 ユーザースペースへの全てのプロセス用のイベントを終了します。
このようなイベントが役に立つようなアプリケーションには、経理/監査 (例:ELSA)、システム活動モニタリング(例:top)、セキュリティ、 リソース管理 (例:CKRM) などがあります。Semantics はユーザー単位ネームスペース、 "files as directories"、バージョン付きファイルシステム等のような機能の為に 基本土台を提供します。
汎用 RTC (RealTime Clock) subsystem (2.6.17)
splice (2.6.17)
アプリケーション間でデータを転送している時にデータコピーを防止する新しい 10 のメカニズム
EXT3
ext3 の大規模 inode 本体の拡張属性サポート: スペースを節約して、いくつかのケースで パフォーマンスを向上します (2.6.11)
デバイスマッパー multipath サポート
NFSv3 と NFSv4 用 ACL サポート (2.6.13)
NFS: 通信経路での大量読み込みと書き込みをサポートします (2.6.16)
Linux NFS クライアントは 今回、1MB までの転送サイズをサポートします。
VFS の変更
「共有サブツリー」パッチはマージされました (2.6.15)
Big CIFS 更新 (2.6.15)
幾つかのパフォーマンス向上と共に、Kerberos と CIFS ACL のサポートを特長とします。
autofs4: ユーザースペース autofs 用のダイレクトマウントサポートを提供するように更新 (2.6.18)
cachefs core enablers (2.6.18)
SELinux 用 マルチレベルセキュリティ実装 (2.6.12)
監査サブシステム
プロセスコンテキストベースのフィルタリングをサポート (2.6.17)
より多くのフィルタ規則比較器 (2.6.17)
TCP/UDP getpeercon: 有効にするとセキュリティ認識のアプリケーションが、IPSec セキュリティ関連付を使用して、ソケットの反対側のプロセスの全セキュリティコンテキストを 取り込みます。MLS レベルの情報のみが必要な場合、又はレガシー unix システムとの相互 操作性が必要な場合、IPSec の代わりに NetLabel が使用できます。
幾つかの TCP congestion モジュール追加 (2.6.13)
IPv6: Advanced API 内で 幾つかの新規 sockopt / ancillary データをサポート
IPv4/IPv6: UFO (UDP Fragmentation Offload) Scatter-gather アプローチ (2.6.15)
UFO は Linux カーネルネットワークスタック内の機能で、大規模な UDP datagram の IP フラグメンテーション機能をハードウェアにオフロードします。これにより、大規模 UDP datagram のフラグメンテーションに於けるスタックオーバーヘッドを MTU サイズの パケットに減少します。
nf_conntrack サブシステムの追加 (2.6.15)
netfilter 内の既存の接続追跡サブシステムは、ipv4 だけ処理できます。 ipv6; への接続追跡サポートを追加するための現在の二つの選択肢は、1) ipv4 の 接続追跡コードの全てを ipv6 の同当品に複製するか、2) ipv4 と ipv6 の両方を 処理できる汎用レイヤーを設計してサブプロトコル(TCP, UDP など)接続追跡ヘルパー モジュール1つのみが書き込みに必要になるようにする(これらのパッチで選ばれた選択肢) が あります。実際、nf_conntrack はどんなレイヤー3 のプロトコルとでも動作する能力が あります。
IPV6
RFC 3484-準処ソースアドレス選択 (2.6.15)
Router Preference (RFC4191) 用のサポート追加 (2.6.17)
Router Reachability Probing (RFC4191) の追加 (2.6.17)
Multiple Routing Tables と Policy Routing 用のサポート追加
ワイヤレスの更新
ハードウェア crypto と フラグメンテーションオフロードのサポート
QoS (WME) サポート、 "wireless spy support"
PTK/GTK 混合
CCMP/TKIP サポートと WE-19 HostAP サポート
BCM43xx ワイヤレスドライバー
ZD1211 ワイヤレスドライバー
WE-20 :Wireless Extensions のバージョン 20 (2.6.17)
ハードウェアから独立のソフトウェア MAC レイヤー"Soft MAC" の追加 (2.6.17)
LEAP 認証タイプの追加
汎用 セグメンテーションオフロード(GSO) の追加 (2.6.18)
いくらかのケースでパフォーマンスが向上します。ethtool を 通じて有効にする必要があります。
DCCPv6 (2.6.16)
このセクションでは殆どの汎用機能のみを列記しています。
x86-64 clustered APIC サポート (2.6.10)
Infiniband support (2.6.11)
ホットプラグ
メモリーホットプラグ用の汎用メモリーの add/remove とサポートの機能の追加 (2.6.15)
SATA/libata 拡張, 追加のハードウェアサポート
完全に再構成された libata エラー処理: この再構成の結果はより強健な SATA サブシステムとなり、幅広いエラーから回復することができます。
NCQ (Native Command Queuing): タグ付きコマンドキューイングの SATA バージョン: 同時期に未処理の同一ドライブで幾つかの I/O 要求を持つ能力です。(2.6.18)
Hotplug support (2.6.18)
EDAC サポート (2.6.16)
EDAC の目標は、システム内で発生するエラーの検出とレポートです。
Intel(R) I/OAT DMA engine 用に新しい ioatdma ドライバを追加しました。(2.6.18)
Cpusets (2.6.12)
Cpusets は今回、CPU と メモリーノードのセットをタスクセットに割り当てるメカニズムを 提供します。Cpusets は CPU とメモリーのタスクへの配置を、タスクの現在の cpuset 内の リソースだけに制約します。これが大規模システム上の動的ジョブ配置管理の基本です。
NUMA-aware slab allocator (2.6.14)
これは複数ノード上にスラブを作成して、割り当て場所が最適化されるようにスラブを管理します。 各ノードは、部分使用(partial)スラブ、空き(free)スラブ、全使用(full)スラブの各リストを 持ちます。ノードの全てのオブジェクト割り当ては、ノート特有のスラブリストから構築されます。
Swap migration (2.6.16)
スワップの移動により、プロセスが実行中に NUMA システム内のノード間でのページの 物理的位置を移動できるようになります。
Huge pages (2.6.16)
huge pages 用の NUMA ポリシーサポートの追加:メモリポリシーレイヤーの huge_zonelist() 機能は、NUMA の距離順によるゾーンリストを提供します。hugetlb レイヤーはそのリストを閲覧して、 利用できる huge pages を持ち、更に現在の cpuset の nodeset 内にある ゾーンを探します。
Huge pages は今回 cpusets に従います。
Per-zone VM カウンター
ゾーンベースの VM 統計を提供します。これはゾーンがどのメモリ状態にあるかを 決定するのに必要です。
Netfilter ip_tables: NUMA-aware allocation. (2.6.16)
Multi-core
コア間に共有キャッシュを持つマルチコアを代表する為の新しいスケジューラードメインの 追加: これにより、そのようなシステム上でより賢明な cpu スケジューリングを可能にし、 いくつかのケースでパフォーマンスをかなり向上します。
CPU スケジューラー用の節電ポリシー: 全ての CPU にタスクを分散するのではなく、 マルチコア/smt cpu で、一部のパッケージを動作させている間に他のパッケージを 休止させることで節電を向上します。
( amd64 )
[1] この資料はhttp://www.opencontent.org/openpub/で閲覧可能な Open Publication License, v1.0 に設定してある規定と条件に準処してのみ配布されます。